どろぼう

ある晴れた日の昼下がり

君は突然姿を見せた

やあこんにちは

私はどろぼう

にっこり笑いそう言った

 

疑う余地もないほどに

君は確かなどろぼうだった

するりと僕の

鍵を開けると

全てを奪い去っていった

 

ねえあのときのどろぼうさん

君は一体どこにいるのか

ぽっかり空いた

心の穴は

日に日に大きくなるばかり