インスタント昏睡体験 アルコールとベンゾジアゼピン

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 最初に断っておくが、アルコールとベンゾジアゼピンを併用するのは危険である。どちらかの副作用が強く出過ぎたり、酔っ払い過ぎたりして、他人に迷惑をかけることになる。今回は僕が過去、アルコールとベンゾジアゼピンを併用して一時的な昏睡状態に陥った話をしたい。

 僕は嫌なことがあったりしてもアルコールに逃げるタイプではない、アルコールに逃避するくらいなら睡眠薬でも飲んで寝てしまうか、ブロンでも飲んでた方が数倍マシだからだ。それでも時々浴びるように酒を飲みたくなる時がある。その時僕はいろんな嫌なことを抱えていた。全てを忘れてしまいたかった。ずっと眠っていられるならそれでいいと思った。

 ちょうど部屋にはジャックダニエルの500ml瓶と睡眠薬ロヒプノール1mgが大量、抗不安薬ワイパックスも大量にストックがあった。よし、こいつらを全部飲み干してやろうと僕は机に置いてあったショットグラスにジャックダニエルを注いだ。ロヒプノールワイパックス各1錠につきジャックダニエルを1ショット、コレを数十回繰り返した。机の上に大量の空シートが捨てられていく。もうこの時点で記憶はほとんどない。目を覚ました時、時計を見るときっちり2日後の朝だった。ベッドのわきには瓶の底に1cmほど残ったジャックダニエルと、殴り書きの遺書があった。文字は汚すぎて読めなかったが、A4のルーズリーフが両面ぎっしりと埋まっていた。目覚めた後1週間程は体調がすぐれなかった。

 僕はこの体験を「インスタント昏睡」と名付けたいと思う。アルコールとベンゾジアゼピンの併用が危険なのは過去の体験からなんとなくわかってはいたが、あれほどまで完全に昏睡し、記憶喪失するとは思わなかった。しかもあんなに簡単、お手軽に、まさに「インスタント」だ。違法薬物より処方薬物の方が手に入りやすい分危険も高い。できることならあんな体験は2度としたくないし、ウィスキーの香りも今ではあまり嗅ぎたくない。未来の自分が同じ過ちを繰り返さないために今一度概要をまとめるが、決して真似しないようにしてほしい。

インスタント昏睡のレシピ

 用意するもの

 ・アルコール できるだけたくさん(ウォッカ、ウィスキーなど度数の強いもの)

 ・睡眠薬抗不安薬 できるだけたくさん

 手順

 ①ショットグラスにアルコールを並々注ぐ

 ②左手で睡眠薬を1錠持ち、右手でショットグラスを持つ

 ③睡眠薬を口に入れ、間髪入れずにアルコールと共に飲み干す

 ①〜③を繰り返す(数十回ほど)

  以上。何度も繰り返すが、自分だけでなく周囲の人々にも多大な迷惑、心配をかける事になるので決して真似しないでほしい。吐瀉物が喉に詰まって窒息死したり、ふらふらになっている最中に階段などから転げ落ちたりする危険性も高い。この時の僕は相当精神的に参っていたし、最悪死んでしまってもいいと思っていた。しかしまだなんとか生きている。アルコールとベンゾジアゼピンで昏睡するくらいなら、全て投げ出してどこかの南国で1週間でも1ヶ月でも好きなだけゆっくりしよう。